第9章 〜法王は、お父様?〜
『お父しゃま…。シュキ〜!』
バグか…。
『お父しゃま…まぁをギューして?』
『あぁ、良いだろう。だが、私が君を兄の元へ届ける間までた。私にはまだやる事があるからねぇ。』
『わぁーい!』
『まぁ!』
法王に抱えられたまぁが学秀の元へ駆け寄る。
『浅野君。まぁは、家に帰って教育のやり直しだ。君がしっかり面倒を見るように。』
『分かりました。』
『お兄ちゃま〜!』
学秀に抱きつくまぁ。
『お兄ちゃま、大シュキ〜!お兄ちゃまは、まぁシュキ?』
『まぁ…。』優しく頭を撫でる。
『ちょっと、浅野君〜!俺のまぁから離れてくれない?』
『誰がお前のモノだ!まぁは僕の妹だ!これが終わったら、家に連れて帰り、僕が支配する!』
『なっ!そんな事させないよ…?』
ピピー!
これにて終了!
『全員は捕まえられませんでしたね。今日の所は帰ります。あぁ、鬼ごっこの最中に、魔王にのみ効く結界を張らせて頂きました。ですが、魔王でなければ簡単に通過できます。さぁ、コロ先生、一緒に帰りましょう。』
『ニュヤ…』
『たっ大変です!法王!何者かに術者全員やられています!』
『ふっ…やってくれましたね…。まあいい。今日は可愛い娘と家でゆっくり過ごせそうだ。』
『待ちなさい。あなたは、まぁさんのバグがなぜ発生したかご存知ですか?
恐らく彼女は、幼い頃からの愛情不足が原因。知能が3歳児になるのは、恐らく物心がついた頃からの寂しさなのでしょう。』
『それが何か?ならば、バグが出てこれない程の支配で屈服させれば良い事だ。』
『さぁ、浅野君、行こうか。』
カルマ『MP回復魔法…』
ボンッ!
『私…。お兄様…。』
『まぁ、帰るぞ。』
『嫌です!』
『これは決定事項だ。』
『アイスホールド』
氷の首輪…。
『さぁ、行くぞ。』首輪から伸びた鎖を引く。
『嫌ッ…!』
『ファイヤーボール!』
鎖が溶ける。
『まぁ、大丈夫?』
『カルマ…。』
『浅野君って、極度のシスコンなんだねぇ?妹に首輪つけるなんてドン引きなんだけど?』