第91章 轉儛(てんぶ)
満面の笑みで手を差し出し引っ張り上げて走ってゆく
手を取り合って――未来へ
原初の始祖神ズ『あっはっはっはっはっはっ^^//』
共に自由を謳歌し、走り去っていく未来が見えた
そして――
また子がやらかして
って繰り返しのループにならないように厳命しないといけなくなる
ケイトの次世代が創世神の親ポジションでやらかす
その更に次世代が同様に現体制の世界を創り整える
その更に更に次世代がケイトポジションで創り変える
なんてことにならないように…
『ならない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
全力で叫ばれた;(たらーり)
創世神の親『生きたいだけ生きられる
誰も命も自我も記憶も失わなくて(無くさなくて)済む
強大な力で
それだけの力がある
2代目には――
初代は…
皆を活かし、チャンスを与えるので精一杯
ただでさえ、100歳で死ぬ人で例えたら残り寿命7秒以下なのだから…
だから……
2代目でなくてはならない――
同じ意志、想いを抱く始祖神でなければ…
発現は出来ないのだから
必要な条件は…
発露
誰も失わなくていいように――
泣かなくていいように――
幸せでいられるように――
ただ――それだけ―――』
幸せ――
そんな心地で胸がいっぱいだったという――――
今のケイトは
創世神の親『創世神の膜に縛られず…
全てに火を与える――
再生の火を―――
勝手に燃え広がってゆく――
それもただの炎ではない…
死なない炎……
癌や闇等、一切寄せ付けず
浄化し、燃やし尽くし
身を守り、生き永らえさせる
灯火なんて次元ではない……
白を除いて何も見えないほどの…
強い火……太陽の如き光と共に火を与える
膜を伝って与えるのではなく…
自らが発した光を伝って与え続ける
それも…
命も、自我も、記憶も、何も削らずに――
無理をしなくとも実在化出来る環境下へと変化したからこそ
実現し得る最大限の未来――
目醒め
夜明けの時が今となる
闇しか無い世界が…
光そのものへと転じ
再生の火そのものと変異し
誰もが何も擦り減らない世へ
大世(たいせい)へ至る――――
大いなる世界へ――――――