第86章 紡ぎ
ケイト「全ての神様がもし全ての力を送ったとして、実在化する為に送っている力の10万分の1にも満たない
だから寿命が伸びることはないし、痛みが無くなることもない
自らを削り、与えたものは元には戻らない
そういうものだから
そうすることによって、実在化は実現するものだから
寧ろ、しないと出来ない
多少和らぐ程度であって、無くなることはない
そんな簡単なものじゃない
支払った対価は戻らない
対価を支払うことで発する痛みはなくならない
物事には代償が付き物
それ無くして実現はしないし、あり得ない
実在化している存在が多過ぎる
と
実現出来ないぐらいに増え過ぎた
断捨離も必要なんだけどねえ…
うーん…どうにも気軽に捨てられるものでもないし……
はあっ
少人数ならまだ実現できるかもしれないんだけどもね
神の力を送って軽減?
それが不可能なぐらいに多過ぎるから、負も闇も
釣り合いが取れない
生半可じゃない
覚悟しておいた方がいい
と言っていた
もし仮に実現出来るなら、私の代わりはいくらだって出来るものへと変貌する
でも創世神の膜はそれを選ばない
ましてや望まない
と
凄く大事な役割なんだと
他の人なら1秒も持たないと
圧殺されないようになったとしても…
という話らしい
生物として知覚出来る痛みの範疇を遥かに逸脱している
全身をミキサーに掛けられて粉々にされて、細胞を余す所なく原子よりも小さい次元で微塵切りされ続けてるような感覚?
言語化が難しいな」
リヴェリア「酷いな…」
ケイト「いや、慣れた
気にするな
たまに反動が起こった時は肉体にまで波及するけど
闇が勝手し腐って、世界のヒビが増した時とか」
アイズ「気にするなと言われても困る」
ケイト「ごめん💦
困らせたい訳ではなく…」
アイズ「私達に…出来ることはないの?」
ケイト「うーん…
こうして聞いてくれたり、寄り添ってもらえたり、それだけでかなり助かるし、痛みは和らぐから
付き合っていただけると有難い」お辞儀
リヴェリア「そんな他人行儀な頼み方があるか」目が怒ってる
ケイト「済みません
いやだって、私のやりたいことだし…実在化は
好きだから、守りたい
そうでない人のが多いけど、だからと言って蔑ろにしたくないし、そんなことが出来る人間になりたくない」