第83章 剪定
ケイト「俺のせいで…実在化してるのに?」
『?』
ケイト「俺が…居るだけで……
消えるまでに、数十人規模で済んでたはずなのに…数百人規模にまでなって、そうでなければ消えなくなって……
そのせいで…俺の大事な人が、その死が…見向きもする価値も無いって、背負う価値も無いって、繰り返さないよう気を付ける価値も無いって、そう断じる「癌」を……
俺が……(震え)←掌を開き見つめる
俺がっ…
実在化、させて…!
俺の、せいで(わなわな震え)
俺さえ…(死んでれば…そんな大事になる前に未然に防げる
し消える、消える時に何億人も巻き込むから消される
大事な人を守れる、より多くの人も助けられる)
俺さえ――(でも…生きたい!
皆と…
でも…でも!!)
居なければ…(もっと色んなことしたい、でも――)
うわああああああああああああああああああああ!!;
もう嫌だ死ぬううううう!!!;」だっ!!←船の端に向けて走り出す
『!!?;』
フィン「落ち着いてくれ!!;」がしっ!!←甲板の上で飛び付いて腰に腕を回して抱き締め、動けないように止める
ケイト「離して!!!;
死なないと…!そうでないと…守れないんだああああ!!;;」
フィン「短絡的になるな!」
ケイト「だって…だって!!;
死なないと、でないと…癌が未然に消えない!!
消えるようにならない!!
それで…本来なら、消えるのが少しだけで済んだのに、もっと多くの人が消える!もっと多くの人が死ぬ!!;
そんなの…そんなのっ!!(じわっ!)←涙が浮かぶ
いやだああああああああ!!!;
何で俺ばっかりぃいいいいいいいいいいい!!!!;」咽び泣く
フィン「話が見えない、落ち着いて」
ケイト「もう嫌だあああああああああああ!!!!;」号泣
原初の始祖神「辛い役割を背負わせてごめんね;」よしよし、なでなで←頭を撫でる
フィン「…ふう
……
(くす)
思いっ切り泣いたらいいよ」微笑&ぽんっ←肩の上に手を置き、そのまま抱き締めて背を撫でる
ケイト「っ
ぅっ
~~~~~~~~っ
うわあああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ;;;;;」
一頻り泣き始めてから…30分ぐらい泣き続けていた
その間、咽び泣きながら紡がれた言葉が……
