第83章 剪定
始祖神「………」そっ
なでなで
そっと肩に手を添えて、優しく頭を撫でた
ケイト「俺が…生きてていいことなんかっ、あるのかな?」ぐすっ、ひっ
瞑目し、肩を落とし嗚咽を上げる
そんなケイトに、始祖神は優しく微笑み掛け、頷いた
始祖神「あなたが居てくれるお陰で、生きていてくれるお陰で、産まれてきてくれたお陰で…
私は…報われたよ?
私の頑張りを…頑張りが
無駄にしないでくれて…無駄にならないようにって…
だから…ね……?」さら
ケイトの髪を、手ですくうように撫でる
ケイト「ひっく、っ
?」顔を上げる
始祖神「生きていてくれて、産まれてきてくれて、ありがとう」微笑
つねっ
ケイトの左頬を、始祖神は右手で優しくつねる
始祖神「自分を大事に思ってくれなきゃ、めっ!よ?^^」ふふっ
ケイト「でも…おれ…まだ、なんの力にもなれてないよ」
始祖神「なれてない
ことなんてない」
ケイト「え?
でも!俺、アマゾネス狩りを止められなかった!
止めなきゃいけないのに!動けなかった!!
後から動いて、少しでも減らせた!闇派閥は全部神ごと確かにぶっ倒した!捕まえたよ!!
でも…でも……肝心な部分は!部分だけは!どうにも出来なかった!!
フィンのいとこの子だって救えなかった!!
なんの!
なんの…っ!!
助けにも…
俺は、何も
何も出来てない!!!」
始祖神「消える人が減ったわよ?
死ぬ人は…役割上、どうしようもないかもしれない
でもね…?
一番大事なのは…そこじゃない
あなたは人を、救ったのよ?
その大小が問題ではないのよ」
ケイト「どういうこと?(嗚咽)
減る為なら、何十人でも死んでていいの!!?」
始祖神(自分の責任ごとだと捉え過ぎなのよねえ…
癌はその逆
見事に対照的だわ)内心嘆息
ケイト「ねえどういうこと!!?」ぽろぽろ震え
始祖神(そういう真面目な所もいいのだけれど…
可愛い…//)ぽっ
ケイト「どういうこと!?質問に答えてよ!!」わーん!!
瞑目し泣き叫ぶケイトに、ようやっと返事をした
始祖神「ごめんなさい
つい(なでなで)
愛しくなっちゃって…//」キラキラ
ケイト「答えになってない!!(ガーン!!)
ぐすっ、ひっ」
始祖神「よしよし
大丈夫よ…
そうやって背負っている内は、無駄になんかはならないわ」