第82章 光芒(こうぼう)
ベッド横に座ったままの彼が、そっと耳元に口を近付ける
男「何も考えるな、思うな
小さく声に出すようにしろ、拾われん程度にな
でないと、全て筒抜けになる
私はそれにやられた」ひそっ
ケイト「!!」瞠目
男「私と同じ轍を踏むな」
ケイト「…
っ」歯噛み
項垂れる
ケイト「無駄…だったんだ)
ごめん…なさい
ごめん、なさいっ
(全て…無駄、だったんだ!!
(全て…俺の、為に))」←前述の想いを心中で叫んで覆い隠す
歯噛みし、項垂れ、涙を零す
男「ふっ
やっと立場がわかったようだな!
見ておられますかな?総帥!
蹂躙されるのみしか許されないとわかったようです!!」
ケイト「あなたを…助けたい」←憔悴した顔で微かに呟く
男「はっはっはっはっはっ!!
話を合わせろ(ぼそっ)←小声
助け等来ない!!
これがそれを許さない!!!←右掌を手袋を脱いで眼前に押し付け見せ付ける
諦めろ!!!!お前に助かる道等無いのだと!!
私達組織しかお前を助けることは出来ん!!!」
ぐいっ!!←首輪を引っ張り上げる
男「わかったか!!!?身の程を知れ!!!!!
ん?どうした?なにか言ってみせろ」
口をわなわなと震わせながら
辛うじて…涙を流しながら、言葉を紡ぐ
ケイト「助けて…許し…て…
お願い…しますっ
やめてっ…
何でも…聞くから……助けてっ……」
力無く、項垂れ、双眸から滂沱の涙を流しながら、呟いた
男「ではフィンに、皆に手を出してもいいのだな!!?」ぐいっ!!
ケイト「やめて…お願いっ
それ以外なら、聞く…
だから…っ
みんな、には、手を、出さないで、下さい
お願い…しますっ
助け…て……」涙目苦し気
力無く、されるがままを装った
ケイト「ひっ」
ガシッ←肩を掴み
ぐいっ!←そのまま右を下にして横倒しにされる
ケイト「ぁっ」瞑目ガタガタ震
男「いいか?
決して、抵抗するなよ?」
ケイト「は、いっ」涙ガタガタ
全ての枷の連結が解け、全身に掛かる重力が無になった
鳩尾枷の壁への連結も同様に…
ぐいっ
ケイト「ぅっ!ぁ…」
頭を両手で抱え、瞑目したまま震える
肌をまさぐられ、股間に手を入れられてもなお、それは続いた
何も抵抗せず、微動だにしなかった
瞑目し、決して動かず、震えたまま…全てされるがままに――