第82章 光芒(こうぼう)
「あっはっはっはっはっ!!どんな皮肉よりも効いてるぜそれ!!」
『ぎゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!^^』
暴虐と凄惨な責め苦は続きに続き…
そこからは
あっという間に感じる程の時間で、過ぎ去っていった
意識があった時間は…あまり無かったのかもしれない
うっすらとだけ戻るようにまでなった(回復した)頃には
「こいつ、どんなに痛みを与えても起きなくなりやしたぜ?」
男「いつからこうなった?」
「さあ?確か数時間前からです」
「音を上げる云々以前に何も言わなくなっちまったなあー?」
「ほんとほんと♪」
「フィンーフィンー♪
皆ー皆ー♪
その歌さえ聞けなくなってさあ」
「そうそう!ほんと迷惑」
「死んじまったんじゃね?」
「いかれたんだよ!」
『ぎゃっはっはっはっはっはっ!!』
男「下がっていい」
『!はい!!』
「行こうぜ」
「賭けは俺の勝ちな!」
「ばあか!音を上げてねえから俺の総取りだろ」
「その前に壊れたじゃねえか!!」
『あっはっはっはっ!^^』
十数人の男達(恐らく下っ端達)が、騒がしく
そんな談笑と共に、暗闇しかない空間(部屋)から去って行った
男「おい…」
シーン
男「……起きろ」
ケイト「………………」
両目を開けたまま、ピクリとも動かないそれに
男は苦しそうに眉間に皺を寄せ、同じ目線になるように持ち上げる
あの時と同じように…手錠を掴んだまま――宙吊りにして
ケイト「フ………」
男「?」
ケイト「フ……ィ………ン……………」
生気の失った目で、うわ言のように、呂律の回らない舌で、回らない頭で、辛うじて紡がれた……
男「…………ふっ
(こんな時まで…
大事なものを想うか」微笑
それに、彼は目を細めて笑った
男「…
(妻「あなた!^^」
娘「パパー!^^」
今となっては―もう遅い」
遠い日の残像に目を瞑りながら、ケイトの耳元に口を寄せた
男「……フィンがどうなってもいいのか?」
ケイト「!!
(すっ)←目に生気が宿る
フィ…ン?」震
男「そうだ…
お前の愛する大事なものに…手を出してもいいんだぞ?」
ケイト「!!」瞠目
男「どうだ?
今音を上げれば…同じ部屋に入れてやるぞ
仲良くな(ふっ微笑)
(そろそろマイクの感度を最大に上げる頃か」にや