第82章 光芒(こうぼう)
「一端だけでいいだろ一端だけ!!」
「口に突っ込め!糞じゃなくて腸な!触りたくねー!!」ゲラゲラ
ぐいっ!!
「自分の腸の味はどうでしゅか〜?ケイトちゃあーん♪」
ぐったりとしたまま…生気もなく、目にはなんの光も映らず、反射もしていなかった
「なんか言えよおらあ!!!」
バギィッ!!
ゴギイッ!!
「おいおい
痛みに泣き叫ばなくなってきたぞ」
「なんか心なしか反応薄くね?」
「こいつ精神やられちまってね?」
「意識あるんだよな?」
ぐしゃごぎ!
言いながらも手を緩まず、手近な骨を折り痛みを与え続けていく
「ありますが…脳波の反応が鈍いです
死に掛けているのかも」
『ぷっ!
あっはっはっはっはっはっはっ!!^^
そんなんある訳ねー!!♪』
「おらなんとか言えよ!」
「サービスしてやるかもよおおお?」
「あー、息弱くされてるんだっけ?」
「かんけーねーけどな!!」
『ぶあっはっはっはっはっはっはっ!^^』
むせ返るような血の臭いと、男達の嘲笑以外、何も記憶には残らなかった
『あっはっはっはっ!!』
ケイト「フ…………ン……」
「ん?」
ピタッ
全員の動きが突如止まる
ケイト「フ…ィ……ン」
ぽそり
小さく呟かれた声に、返ってくるのは…
嘲笑だけだった
『あっはっはっはっはっはっ!!^^』
「愛しのフィンちゃ〜ん♪って呼んでみろよおお」
「呼んだら駆け付けてくれるかもよお?」
『あっはっはっはっはっはっはっ!!』
「なんとか言えよオラァ!!」
ごぎい!!
「そのまま押さえてろ押さえてろ!!」
「心臓取り出そうぜ!!
次は肺だ肺!!」
「目が死んでね?」
『かんけーねー♪あっはっはっはっ!^^』
泣き叫ぶ気力も体力も尽きた俺は…為す術も無く、蹂躙される以外何も許されなかった
ベチャ
「自分の心臓の感触はどうだ?言ってみろよ!!」にやにや
顔面に押し付けられたまま、脈動を続ける心臓を前にしても…何も言えずにいた
「おい!!
聞けってんだよおらあ!!」バギィッ!!
ケイト「……………」
「ダメだこいつ
目が死んでやがるぜ」
「気にすんな!音を上げるまで続けるぞ!!」
「あ、おい!治るのに巻き込まれるぞ!
治ってる最中に内側に手を突っ込んだままでいたら、治療の邪魔な異物として引きちぎられちまうって」