第82章 光芒(こうぼう)
フィン「その技術力を持って、何を?」
国王「何もせんわ!」
『え?』
国王「害するのも脅かすのもあってはならん!
それがテランにおける唯一の法律だ!!
それに則るまでよ!!はっはっはっ!!^^」
『丸っきりケイトと被ってる、思想が…』
ケイト「あ、あはは;」苦笑
国王「過ぎた力は争いしか呼ばん!
ワシ等が望むのは平和のみ!!
互いに害するな!脅かすな!!守れ!!!それだけじゃ!!!
だからこそ…ここまで発展し、栄えることが出来た
そう自負しておる
生活を支える民、技術者だけでなく、神職者の神託もありきじゃがな」にや
神職者「いえ(お辞儀)
傾ける耳無くしてここまでには至り得ませんでした」胸に手を当て下がる
国王「また謙遜しおってからに」にまにま←肘で小突く
神職者「いえいえ」深々お辞儀
ケイト「ふふっ…仲がいいんだね…
兄弟みたい」微笑
国王「だろう!?腹違いの兄だ」
『えええええええ!!?』
国王「ワシは筋肉質で頭を使う王には向いとらんと言うのに
神職者を継げるのが兄しかおらんのでそうなった!
このちょび髭も、兄弟だと悟られんようにする為よ!」
『似てるか)…?;』訝し気
神職者「まあ…お戯れはその辺にしておいて」
国王「うむ
ここが事件現場だ
何か感じんか?」
ケイト「?
ううん←頭を振る
何も感じない」
国王「そうか…当てが外れたな」
ケイト「神の力を使っても?」
国王「む?
おう!好きにせい!!」
ケイト「んー?
どこだどこだー?;」
技術者が消えたとされる通路の一角で、うろうろと歩き回ること数度…
皆も同様に脈動を用いて探し回った…
だが…
『収穫無し、か』
ケイト「頭痛い…;」ズキンズキン
椿「解析している最中どうしても読み取れん部分があったんだが」
ティオナ「あ!私も!」
『ここ!』
全員揃って指差す先は同じだった
ティオナ「あれ?偶然だね?」
ケイト「多分偶然じゃない…」
フィン「ああ…必然だ」
リヴェリア「神の力を送り込んでみるか?」
フィン「いや、やめた方がいい
何が発動条件かもわからないのに危険だ
まずは距離を取って」
ずっ!!
注意を促した瞬間、皆が皆意識を向けている最中…
その場所からではなく、別の場所から闇が溢れ出てフィンを背後から覆い尽くそうとした