第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
始祖神『癌の天秤は壊れている
理想と、それ以外とで…必ず癌は、「理想」だけを選ぶ
たとえ何を犠牲にしても、殺しても、減らそうと背負いもしないまま…
自分だけ喪わず、人だけ喪わせて、嘲笑い続けるだろう
怨嗟の叫びの中で…鳴り止まぬ悲鳴を背に、それでも癌は笑い続けるだろう
それが…癌の選んだ道の行く末』ひゅ~ドロドロドロ♪
テロップ『一人BGM!?;』
ケイト「ろくでもないことこの上なし…
ムードぶち壊し;」ぐすん
フィン「いや…君が気にしていたのは、
一方的に巻き込まれただけの殺された市民も、アマゾネス狩りで殺されたアマゾネスも、
事の立役者である癌が、一切意に介しても、気にもしてさえいないことで、怨霊と化して、怨嗟の声を叫び、血の涙を流し続けている現状だろう?」
ケイト「うん…それ以上の阿鼻叫喚地獄なんだけども;
癌への怨み」
始祖神『怨みはらさでおくべきかあああ』おどろおどろしげ
ケイト「やらんでいいよ;」
始祖神『でもそれ以上ですよね、これ』
ケイト「まあ事実だけども;」
フィン「怨まれて当然のことしかしていないからね」淡々
ケイト&始祖神&テロップ『ホントにね』
まあ、それはそれとして置いておこう…
今はそれよりも目下のこと…
始祖神の涙は無生物
隔絶し、守り、浄化する類の『神の力』を宿した、魂から離れ、分かたれた別物に過ぎない
生物でなければ、産まれ行く命に魂を吹き込むことは出来ない
フィン「クゥーが生まれた経緯はわかったが…
どうする気だい?」
ケイト「?どうって?」
フィン「そのままずっと連れ歩く気かい?;」
ケイト「いやいや…神獣と一緒にでも…
仲良くしてくれたら嬉しいな」
フィン「また寝床が騒がしくなりそうだね…^^;」
必ず、ケイトの傍に潜り込んでくるから…;
ケイト「神になる資格試験、合格してるんだし…
あの世に行ったらすぐにでも神になれる。でも…
たったの一つでも霊体が癌になったら
それだけで今までの頑張りが水の泡なんだから、気を引き締めないと…!」ごくり
神界はネズミ返しになっていて簡単には入れない
『自分を律する心、考える心』がスパイクとなる
それが『ブレーキ』、暴走状態に入らない(落ちない)為の『予防弁』
だから無くせば落ちて行く、奈落の底まで
それが「癌」
