第75章 神器、覚醒
ケイト「そっか…
ありがとう!」お辞儀
フィン「もう…大丈夫だね?
記憶が消えても」
ケイト「ああ…もう、大丈夫!
自信を持って、前に進んでいくよ
あんなものにかかりきりにならないし、振り回されないし、惑わされない
あんな奴になって堪るかって、躍起になって…
なり過ぎてたんだと思う、ごめんね;←俯
本当にごめん!」お辞儀
ティオナ「そんなに謝らないでいいよ」
アイズ「うん
私も、同意見」微笑
リヴェリア「全く…もう少し早めに学んで欲しかったが」
フィン「本人のペースがあるからね?」
ケイト「でもさあ…
本当に、いつ消されるかわかんなかったから…
ベル・クラネルとの記憶も、沢田綱吉との記憶も」
フィン「焦ってしまったんだね」
ティオナ「でももう大丈夫だよね?^^」
ケイト「うん!^^」
アイズ「…(くす)
よかった…^^」
精霊王「と、いうことじゃ
元から産まれなかったことになったんじゃから、記憶が残っておっても支障が出る
やってくれ」
ベリアル「わかっている」
ケイト「え?
じゃあ何で残したの?
って言うかどこから来たの!!?;」
ベリアル「……
お前達の行く末、結論を知る為だ―
我々は知った。
お前達が、私達のせいにして、捻じ曲げようとはしないことを。
お前達の想い、その全てを――!!
どう転んでも、悪にはならんだろう。
断じて、神も、神の愛も、食い物にもせぬだろう。
だからこそ――決めたのだ―――
決められたのだ――――お前達の記憶からも消すと!!!
今はもう、必要の無いものに過ぎん!
産まれなかった存在がしたことは、誰かがし、負うことになる!
だが安心しろ…その責任は既に果たされている!
癌とは違ってな――!!」
ケイト「まっ」
ばしゅぅっ!!!
せめてメモぐらいさせてよ――
そんな想いを皮切りに、文字通り…消え去った
僕達が魅せられたLv.1の冒険、ミノタウロスへの挑戦は、
別の男の冒険となり…すぐ後に、早死にした
同様に…これまで、ベル・クラネル、ヘスティア・ファミリアが呼びに呼んだ災厄は、それぞれ別の人、集団が起こし、処罰を受け、責任を果たしたものへと変えられた
が――僕達には、そんなこと等、知る由もなかった―――
その日――完全に、癌が存在した証が消えた