第74章 融和
そんな最中、周囲は盛り上がりに盛り上がっていた…
アイズ「……」
アイズを除いて…‥
アイズ「…何で…ベルは、癌化しちゃったの?」ぽつり
重々しく、苦しそうに、沈んだ場違いとも言える空気を醸し出しながら呟いた
ベリアル「ん?それは周囲の問題だな」
アイズ「え?」
ベリアル「あいつの周囲には、あいつが間違っていると諌める類の輩がいなかった
もし仮にいたとしても、結局はあいつも含めた自分達の保身に走る輩だった
自分達にとって都合の悪い指摘は忌避していると言ってもいい
だからいずれにしても、癌化を避けられないんだよ
いずれにせよ、どちらにおいても、正当化を選ぶ、その道筋の時点で、もう決まっていた
それだけの話だ」
アイズ「………どうにもならない?」
ベリアル「どうにかしようとするな
癌の魂には何を言っても無駄だ、言葉の通じん獣だと思え
そういう認識が、神々間では通だ
いいか?
くれぐれも、くれっぐれもだ!
くれっぐれもっ!(ずいっ!)
癌の魂とは!!(ずいっ!!)
まともに取り合おう等とは思うなよ!!?」ずいいいいいっ!!←ケイトに間近に寄っていく
フィン「先生、ケイトが率先して破ってます」挙手
ケイト「ごめんなさい;」
ベリアル「以後、これに懲りて死んでもやるな!!」
ケイト&アイズ『はい!;』気を付け
ベリアル「もし…仮に、お前が癌の魂だと言われることがあれば言え
直々に消してやる」黒睨視
ケイト「やめて下さい;」
ベリアル「冗談だ」
ケイト(冗談に聞こえない…;)口を噤み顔逸らし
ベリアル「おい」
ケイト「?はい」
ベリアル「力を貸せ
お前なら出来るだろう」
ケイト「はい!」気を付け
真剣な表情で頷き、ようやく作業が始まった
ベリアル「私は力を使い果たして出来ん。
回収に来たのもそれでだ。
出来るな?」
ケイト「はい!
あ、でも帰る分は?」
ベリアル「ふっ
ちゃんと持っている、案ずる必要はない」
先程までとは打って変わって、
柔らかい雰囲気で、言葉遣いで接してくれていた。
アイズも、やっと溜飲が下がってくれたようで何よりだ…
本当に…目も当てられないぐらい悩んだり憔悴し切っていたものだから、本当に困っていた所だ;
テロップ『二度言うほどに『本当に』困っていた!;』
アイズ「ごめんなさい;」深々お辞儀
