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Unlimited【ダンまち】

第74章 融和





癌とは――なんだ?

何の為に、存在する?


それは――
『大事なもの』を見極める、その術を身に付ける為…

反面教師としてか、教師としてか、正しく学び取る為――

その練習台?



『助けようとする心』は正しい
でも、それで「巻き込む周りへの実害を厭わない心」は、間違いだ

それでは…『英雄(救済者)』ではなく、「害悪(破壊者)」にしかならない


平穏を壊す、日常を壊す、理想を壊す、「己の思い描く理想(英雄像)」だけを押し付ける
全部自分の都合

それで全てに尻拭いさせる、食い物にする、繰り返す=ただの「癌(害悪)」



動機が、誰かを助けたい、守りたいと思って動いたのと同じように、
それで壊された街も、無辜の民もまた、誰かが助けたい、守りたいと思うものだ

そこを無下には出来ないし、替えのきかない唯一には変わりない


つもりがないで無かったことには決してならない
救われるべき人が、害されざるべき人が、破壊されるのが正義か?

見極めもせず、正しいと信じて、必要ならば何でもし、減らす努力もしない正義を、あなたはされたいか?



減らす努力のしない、責任の一切を背負わないそれは、ただの「蛮行(暴力)」に過ぎず、
後先を考えもかえりみもせず、首を突っ込んで掻き回すだけのそれは、「蛮勇(無配慮)」に過ぎず…

思い通りに、「己のみにとって納得がいく形(理想)」のみを力尽くで強要し、一方的にのみ押し通す「破壊者(害悪)」でしかない

己の都合一つで、事情一つで…全ての都合と事情を無視して押し通す


どんなに正義感に溢れ、正しいと感じて行動していたとしても
周囲の心配や迷惑を考えていないのなら、それは蛮勇でしかない

明確な線引きは、後々の周囲への影響を考えているか、いないか
自らが仕出かしたこと、その責を、背負う覚悟があるか、ないかだ…



一方(自身)の都合と事情だけの為に、もう一方(それ以外)を厭わない

共生できる相手、諸事情を抱えやむを得ずする相手、暴れる件と全く無関係な無辜の民、理解でき寄り添えるはずの相手、全てに対しても、だ


だから――やったそれが『そのまま』返ってくる



全世界ごと消されている←3305,3576,3593ページ参照

と言うより、癌の魂はそれしかない
所属したというだけで、全世界ごと全部死んでしまうから…


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