第73章 キルアの冒険

フィン「うん、尤もだ」瞑目し腕組みしたまま二度頷く

ケイト「うん、そこには同意見」大きく深く頷く


キルア「御大層な大義名分掲げてりゃー、全部正当化されるってか？

皆が皆、いい人だって祭り上げて当然ってか？

何度繰り返しても、修理も治療も何もかも『尻拭い』や『後始末』はみーんな！
やった張本人の自分は一切やらねーで、『被害を受けた奴が全部やって当たり前』か？

事態を重く見たり繰り返さないよう細心したりもしねーで、自分のしたいことだけやって笑ってりゃさいこーってか？

真逆にも程があんだろ！」

ケイト「真逆？」
キルア「例の『意識』と『認識』が真逆なんだよ！
人柄や信念と！

周りは皆いい部分あるって庇うばっかで、
その実、無辜な奴等を巻き込んだことなんざどーでもいい！
悪いことしたなんて微塵も思ってねー！！痛めてもいねー！！
あいつの頭ん中にあんのは「自分と近しい奴等のこと」だけさ！！


ベルはな、沢田綱吉とやってるこたおんなじなんだよ！
人を殺すことまで繰り返してるかしてないかって違いだけで、それ以外はみーんな一緒！！

あじゃぼじゃっつぅか、どっちかで自分で選んで取っておいて、
取らなかった側に今更戻った所で、裏切ったって事実は、前科は変わらねーし。

過去が変わる訳でもなし、繰り返さないようしないし、謝罪も弁償もしねーし、そーゆーとこ意識巡らせねーし。
口先だけなんだよ、『あ・い・つ（ベル）』も。

同族だよ。ベルも、沢田綱吉も…癌の魂様々ってな！」けっ！←瞑目＆やだやだ＆嘆息


ケイト「よーするに…
とばっちり受けた無辜な奴等へ細心しろよってことか」
キルア「簡単に纏め過ぎだろ…；

まー、いーけど。
実際そのとーりだし」

フィン「簡略的に述べると…といった所か…）←顎に手を当て考え込む

不信感や懐疑的な目しか向けられないね、それでは…
反省の念も感じられない、言動に起こせてもいないのでは話にもならない」肩すくめ

キルア「虫が好過ぎんだよ。

あいつを擁護や庇う奴等もさ…
人の傷や喪失を、そんなこと呼ばわりするっつー残酷なことをしている自覚もねえ。

人の傷も、痛みも、何でも…それよりもって何度でもやる。
自分の好きって気持ちを守りてえから、イメージを守りたいから、
自分の為、保身の為だけにやってる自覚なんて、そこにはねー」