第63章 新たな来訪
ケイト「んー…;」
アスフィ「何度も言うようですが…
仮に、いくら周囲から善人だと言われたとして…私は納得できません。
殺されたり、傷付けられた後で…いい人だと口々に言われ…
そのいい人は私達のことなんて、傷心なんて一切考えていない…
ましてやこっちは襲われた側だからと、そのことを一切悪びれず引きずらない…考えも悩みすらもしない人を……
鵜呑みにして、いい人だなんて…とても思えません」
ケイト「うん…私だってそう思うよ;」
ティオナ「結局…どの世界でも彼って、長生きできずに暗殺されてたよね。初代の時もだけど。
遺族や恋人や親友の人達が被害者の会として「義勇軍」って名で集って…
家族や旧友や最愛の人を亡くした独り身、30名の人達が。
死ぬ気の到達地点なんて目じゃない…
太陽系を包み込むぐらいの大きさと純度で、異世界のケイトでも止められなかった。
「正そうとしていたことを、俺達は知っている!だからお前は殺さない」
そう言われたんだよね?邪魔をしないでくれ、とも…」
ケイト「うん…
その時は寿命を残り1日にして、太陽系レベルのそれで彼と、彼とゆかりある人達を全て灰も残さず焼き殺した。
両親だけじゃない…川平のおじさんも、誰も彼もが殺されて、残ったのはユニとヴァリアーと恭弥達だけだったよ。
ハブられてたお陰か白蘭達も無事だったっけ…
私が傍観者の際には、残り7日にしてて…太陽と同じぐらいしかなかった。
手も足も出ずに一方的に殺されていってたよ。彼だけじゃなく、京子やハル達も…
全出力のファーストエディション…氷も凄かったけど…
今生の別れを済ませた彼等の決死の覚悟に比べれば、所詮…天と地で、氷ごと焼き殺されるほど…圧倒的だった」
アスフィ「…ボンゴレは壊滅ですか?」
ケイト「9代目も殺されたからね。
ブラッドオブボンゴレは全滅。ヴァリアーが引き継いでた。
ザンザスからも「見放せ」って散々言われたよ。
義勇軍の会長からは…一緒に仇を討たないかって誘ってくれたんだけど断ったんだ。
「お前も、大変だったろう…元気でな」
そう笑いかけて頭を撫でてくれた…
彼よりも、会長の方が好感を持てた。
傾聴と共感ができる…偉大な人だと思うよ。
これで負の連鎖を完全に断ち切ろうと、苦悩の果てに決断して…命を賭して、果たしてみせたから…」
