第61章 新たなる発展
フィン「それにしても…本当に君は肝心のことばかり内緒にするね?」嘆息&腕組
ケイト「ぐさっ)
ごめん…;」
フィン「君の言わんとすること(2209~2211ページ参照)も…
ちゃんと理解しているつもりだ」
だからこそ…彼女の心の奥底では憤怒のように、彼への怒りが沸き立っているだろう。
命を価値で測らないで。
敵と同じことをしていたら、同じやり方で返していたら、それは同類だ。
アフターケアもない、心配りもしない。そんな手前勝手が優しさであってたまるか。
そんなやり方貫き続ければその内応酬になる。そればかりか明日は我が身で怯える人が続出する。
人の心に寄り添ってから言え、悪戯に嘯き人を惑わすな!
本心でもないくせに!
命は儚いもの。
殺さずとも必ず死ぬ。
悪戯に敵だから殺し、疑問も感じずに、挙げ句殺したくないと宣い惑わせる。
何度も殺しておいてよくもぬけぬけとっ!
という苛立ちが、根底にあるのが見える。
フィン「何で…仇を殺さないことを選んだ?」
ケイト「したとして…
本当に欲しいものは、返っては来ないでしょう?」
フィン「返ってくるとしたら?」
ケイト「それでも殺さない」真剣
フィン「?」
ケイト「同じ境遇を持つ人が増えるだけ。
何の解決にもならない。
もし仮に殺してでも思い通りにさせるというのなら…敵と同じ穴の狢だ。
無神経過ぎるよ…
それが何度もできて、平気でいられる人は。
殺した所で得るのは背負う十字架、あの世で清算される罪、重荷…
いいものなんて、一つもない。
殺したい人からすれば充足感だけだろう。
それも…地獄落ちへ導かれる要因が増えるだけ。
百害あって一理なし。
何も思わず、感じずにいれるなんて、変わらないでいようとし続けられるなんて…精神が異常過ぎるよ。
命を、自分から見た価値で測るな。殺していいものと思うな。
命は尊ぶべきもの…でも、殺せてしまう。
それをただ、この世での修業で試されてるだけだ。
価値は…個人のものでしかない。
人一人、それも個人が裁いていいものではない。
ただ個人に任せれば、手心をつい加えてしまうだろう。己の価値観で決めてしまうだろう。
だがそれは…個人のみにおいてに他ならない。
全てにおいて、というのは…神でない限りできない。
だからこそ…強く思うんだ」