第33章 ケイト調査票
ロキ「なら…目を離すな。
ラキア王国のあの阿呆(アレス)もケイトを狙う気満々や。
いつ何をしてくるかわからん。
おまけに…魔法大国アルテナも狙っとったけど、『今は』潜まっとる」ぐすん
フィン「…そうか」
ロキ「ケイトの精神的支柱はお前や。
狙われる可能性もある。何してくるかわからんからな」
フィン「胆に銘じておくよ。ありがとう、ロキ」
ロキ「ん?別にうちは礼言われるようなことしてへんで?」
フィン「いや…ケイトが大切だと、より理解できた。
それに…付き合いで言えば、ロキの方が長いんだろう?」
ロキ「なっ。何言ってんねん。うちは別に
フィン「ウレイオスの時の時間も含めれば、だけれど…
実質、ケイトとウレイオスは同じなんだろう?」
ロキ「……」
フィン「本当は…もっと前から気付いていたんじゃないのかい?」
ロキ「……はっはっはっ…
はっはっはっはっはっはっはっ!!^^
そうか…気付かれとったか…
それやったら話すわ。
何でアイズたんが言い出しただけで受け入れたと思う?
うちは正直…他人の空似かと思うとった。
ドチビもそうやったみたいでな…?
そんでも…渡したくはなくってなあ。
取り合った。そらもう派手にや!(合掌&にまにま)←4~7ページ参照
でもな…一緒に居る度、反応を返される度…確信に近付くばかりやった。
ああ…こいつはウレイオスや…ってな(微笑&なで)
せやから…今度こそ失いとおないって、泣いてしもうた。←294~296ページ参照
その時にはもう、確信に変わっとったんやろ。涙が止めれんかった。
他の奴やったら、天界におるって消えたわけやないって泣かんのになあ…」くす
天を見つめながら寂しそうに笑うロキに、僕は頷いた。
事実…闇派閥もまだ居た頃、部下でもある家族を失った時…
寂しそうな素振りは見せたことこそあれ、涙を見せたことがなかったから。
あの時(295ページ参照)にはもう、気付いていたんだろう。始祖神の生まれ変わりだと。
あの涙の意味を理解した、と同時に…その様子から察せられた。
始祖神ウレイオスは…何の前触れもなく、存在そのものが消えていったのだと――