第6章 本編の章 鹿島神社陥つ
7月23日の朝。
いつものように、一人の少女がいつものように朝を迎えた。
その少女の名は、渡辺美玖である。
彼女は、学生でありある女性アイドルグループの現役メンバーである。
「あ、朝?」
美玖は、目をこすりながら呟いた。
美玖は、案外と夜には強いのだが朝は弱いのだ。
なぜなら、彼女は低貧血なのである。
時刻は、5時00分で何故かいつもより1時間早い。
「ちょっと、美玖?木刀など持って何処へ行くの?」
母美紀が呟いた。
「うん、ちょっと素振り。」
美玖は呟き、玄関へと足を運んだ。
「そういえば、今日小牧さんの家へ行くんだったわね。」
母美紀が呟いた。
「えいっ! やあっ!」
美玖は掛け声を上げては木刀を振るった。
「渡辺流奥義! 風神走破斬!・・なんちゃって」
美玖は叫び、木刀を地面に向けて振り降ろし、続いて振り降ろした木刀を空に向けて振り上げた。
「きゃあ・・・」
女性の悲鳴が聞こえたので、美玖は悲鳴が聞こえた方を見るや女性が必死になって捲れ上がったスカートを押さえていた。
「これって、風チラ?」
美玖が呟いた。
「なに、この風・・・。」
女性は、スカートを押さえながら呟いていた。
この後、美玖は木刀を振り続けた。
「ふう、少し休憩。」
美玖は呟き、一度家の中へと入っていった。