• テキストサイズ

闇に咲く華

第1章 幼少期


04

カッポカッポ・・・

馬の蹄の音を表現したらこんな音かしら。
なんて暢気な事を考えてる私の状況はというと、黒羽が扮装で身分の高そうな着物を着て馬に乗り
私はそれに一緒に乗せて貰って黒羽にしがみ付いてます。

遠乗り?違います、実はある目的があって織田の代表として各国へ遠出する事になりました。
本当は兄さまが出たがってたんだけど、斎藤家からお嫁さんが来るものだから私が説き伏せました

若干兄さま涙目だったのは見なかった。私は何も見なかった。

まあ、一国の姫が各国を練り歩くなんざ前代未聞なんだろうし
心配させてるのは分かってるんですけどね?
私も何か役に立ちたいんですと熱弁したら、本当に渋々と・・・渋っ々ーと了承してくれた。
てかBASARAって女性でも戦場駆け巡ってたからもう色々手遅れじゃない?


だけど条件として黒羽ともう1人の運命共同体を連れて行くことに。

「お市様?」
「何でも、ないよ」

黒羽と私の乗る馬の横に並んで馬を歩かせる忍その2がこちらに顔を覗かせる。
名前は雹牙さん
勿論、兄さまが運命共同体と言わせる者だから前世の事もまるっと話したよ。
流石に受け入れられないだろうと思ったけど

「そうですか」

と、素直に受け取りましたよ。
泣くを通り越して呆れた。本気で心配した。織田家を。

まあ、実は黒羽の同僚だったみたいで
前々から私の話は聞いてたからすんなり納得できたそうです
先に言えこら、黒羽ェ・・・

紹介された後教えて貰ったけど
黒羽は闇の婆娑羅者、雹牙は氷の婆娑羅者だそうです

・・・兄さま?

もしかしなくても過保護じゃないでしょうか?
私も婆娑羅者なの知ってるでしょう?

1人婆娑羅者が軍に増えただけで戦局は大きく傾く位なのに私に2人もってどんだけー
黒羽の逞しい胸にしがみ付いたまま若干遠い目になったのは仕方の無い事だと思う。
/ 334ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp