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闇に咲く華

第1章 幼少期


03

黒羽を紹介され間も無く

私は夕刻に黒羽を連れて兄さまの部屋に訪れた。
黒羽の方は何で私と兄さまのとこに来たのかのか分からないみたいで
いつもクールビューティーな彼だが今日は流石に
ちょっとあわあわしてる様な空気出してるけど
うん、ごめんね いきなり引っ張り出して。

だけど黒羽にも聞いて欲しい話なんだなこれが・・・

「にいさま、今いい?」
「入れ」

間髪入れずに掛けられた声とともに襖に手を掛け中に入る

「失礼、します」
「黒羽も共に連れてきたか」

兄さまに名前を呼ばれ少し黒羽の空気が跳ねる
うん、兄さまの威圧感って慣れた私以外の人じゃまだきついみたいだからねー・・・

「今日は、兄さまにも黒羽にも、聞いて欲しい事があるの」
「私にもですか?」

きょとり、と黒羽がこちらを見る
兄さまの方はというと何となく、やれやれといった雰囲気で。

「悩んでいた事を話す気になったか」

と。
う・・・すみません、心配おかけしてたみたいですね。

本日の用件は私の前世について暴露してしまおうかと思いまして。
本当はもっと前から話したかったんだけど
とある兄さま宛の手紙を見てある史実がフラッシュバックして

気味悪いと言われても良い、幽閉されても良い

だけどこの、身内や友達想いの兄が傷つくのは嫌だと思ったからだなんて

私も大概甘いのかもしれない。

「市・・・がずっと抱えて、言えなかった事を兄さまと黒羽だけに、聞いてほしいの」
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