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闇に咲く華

第1章 幼少期


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最近少し形になってきた養鶏場と鰹節、醤油の精製
牛の餌の改善(牛乳用に)と組み上げ式ポンプの設計・・・

南蛮との交易の際に手配して欲しい物等
色々な事をつらつらと、私が不在の時にしてほしいのを纏めながら

「市、本当に東国へ行くの?」

義姉さまに絶賛心配されています!

義姉さま、心配しなくても黒羽も雹牙もいるんだよ?
外見子供だけど脳内は大人!って何か探偵漫画のキャッチフレーズみたいになったな。

「義姉さま、心配してくれるの嬉しい、でも市のやりたい事・・・兄さまのお使いだから」
「何か少しでも異変があったら黒羽と雹牙にきちんと言うのよ?」

義姉さまがまるでお母さんになってます。

余りにも心配心配って言われてたら兄さまが来て
一言宥めたら渋々と納得してくださいました。


さあて、書類も兄さまに渡したし東に行く支度せねば。

黒羽と雹牙も下りてきて作戦会議


「次ぎはどちらに行かれる予定で?」
「季節的に・・・奥州?」
「ああ、雪が降ったら暫く出れなくなるからな」

輿入れというのは秋の吉日にするものなので実は今はそんな季節

奥州は東北だから雪が深いし
この時代では積もってしまったら現地で滞在数ヶ月だもの。

それくらい雪越えは難しい。


普段着の着物と防寒用の羽織で足りるかな?
また帰ってきたら着物の改革目指して洋裁やってみるかな。

「書状は持ちましたか?」
「うん、ある」
「では馬を城門まで出してくる」
「私は信長公に報告してきますね」

同時に二人の気配が消えたので私も城門に向かって行ったら

「お市、ちょっと待ちなさい」
「義姉さま?」

息を切らせて義姉さまが走ってきたのに驚いた

「もし雪が降ったら風邪を引くわ、これを巻いて行きなさい」

柔らくて暖かい、マフラーの様なものを首に巻いてくれてた義姉さまがにっこりと微笑む

「気を付けて行って、帰ってくるのよ?」
「はい」
「あと、同じ物だけどあの2人にも巻いてあげてね?」

私と同じ、だけど色違いのものを2つ受け取って。
義姉さまの優しさが嬉しいです
2人はどんな顔をするんだろうか。

義姉さまに頭を下げて城門に再度向かって駆けてった。
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