第1章 大穴の街オース
ラフィー)やっぱり…そんなにいいものなのかねぇ…うちのハボもいいとしして、なりたがってるけどこういっちゃ悪いけどさ白笛ってのはあれなんだろ…
リコ)おばさま?
ラフィーさんの顔が曇る…まぁわからなくもない。
探窟家たちはいつ死んでもおかしくない様なところにいつもいっている。待ってる方は気が気じゃないだろう。
そんなことを考えているとチリーン、と訪問の音が鳴り響く…だれか来たようだ。
ラフィー)あれ、お客さんだいらっしゃい!
シギー)ラルにリコ…!ここにいたの…
ラフィー)おや…かわいいのが来たね
シギー)あ、こんにちはラフィーさん!
ラフィー)こんにちはシギー
シギー)ラル、リコすぐに戻るよ
リコ)えー…もうちょっと鳥見たい…
『なにか急ぎ?』
シギー)ああ、赤笛と蒼笛明日から探窟だってさ!
リコ)まじで!?
『あらま』
シギー)説明あるかもだから早く戻ろう!
『あっ待ってて?キユイ連れてくる!』
私はバタバタと部屋に戻る。
『キユイ?起きて!帰るよ!…うわっ!…ヨダレが…』
私はうつらうつらとしてるキユイを抱える。
『んしょっ…と』
キユイ)んえっ…あさ?
『だいぶん前に朝だよぉ読んでる最中に寝てたねぇラフィーさん!部屋使わせてくれてありがとぉ』
リコ)ありがと!
ラフィー)あれもういいのかい?
リコ)はい!
『あの…ラフィーさん…また配達の時でもリコときていい?』
ラフィー)…いつでも来なよハボが帰ってくるまで2ヶ月もあるんだほったからしだと部屋も寂しがるしね
リコ)!…ならまた来ます!
最後はラフィーさんも寂しそうな顔ではなくニコっと笑い見送ってくれた。あ、きてたお客さんも手を振ってくれてる。
私達はブンブンと手を降りながら帰路に着く。