第13章 Always thinking unto them.
「俺、安藤のことが好きだ。」
「へ…」
「好きなやつって、安藤だ。」
すきな、やつ…。えっと、それは、つまり
腕、離してくれない。顔が、あつい。頭も、熱い。
あっ、えっと、冗談かな。だって、誰かが私を好きになるなんて
「え、いじろ、くな、なな、なにいって!!」
「冗談じゃない。」
「っぁ!」
うで、はなしてくれない。かお、あつい。かお、みれなくなった。
だって、こんなの、知らないよ。
あわてて、大きな力を出して腕を振り払い、
「あ、あ、えっと、し、しつれい、しました!!」
そして私は、一心不乱に、逃げた。