【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第2章 burn
「千花様、大丈夫ですか?」
「ん、何が…?」
残った小芋を取られない内に、と掻き込む。
それを見て苦笑する三成くんが、更に続ける。
「先程から顔色が優れないようです、赤くなったり青くなったりと…
最近めっきり寒くなりましたから、お風邪でも召されたのではないですか?」
思わず、目の前の光秀さんと顔を見合わせてしまう。
光秀さんは薄く笑って、我関せずと言った様子で顔を伏せた。
「もし体調が宜しく無いのでしたら、後で家康様の元に参りましょう!
私が、お供致しますから」
「いやいや!大丈夫なの!
家康の所には行かなくても!!」
家康、という名前についつい過敏に反応してしまう私を、三成くんは心配そうな表情で見つめている。
また顔が赤くなった、なんて思われているに違いない――天然というか、なんと言うか。
ただ、私を実直に心配してくれる物言いに、胸がじわり、と温かくなるのを感じながら…
相談するにはもってこいの相手だな、と思い当たる。
「…あのね、体調は悪くないんだ、けど…とある殿方に、香を頂いたの」
「香、ですか?」
「うん、お香の入った匂い袋なんだけどね?」