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Diable Patron

第12章 上司と部下の張り合い


「新山くんはこういうところ好きなの?」




「あー、まぁ昼とかよく来ますよ。ジャンクフードとか、こういうサクッと食べられるところとか、好きなんで。」




質問にそう答えられ私は思う。




[案外、そんなのが好きなんだな~。]



新山くんは少し、こうしゃれたところとかに行きそうだなと思っていたから少し意外だった。




休憩室に居ないときとかはこういうところで食べてるんだな~何て思う。




彼を見ているのがいつも会社なだけに、オフの姿は知らなかったからか新鮮に思えた。




「そういえば日向さん。」




「はい?」




「今の仕事片付いてプロジェクトも一段落したら、僕と二人で飲みに行きませんか?」




私はその誘いに戸惑った。




「それは、その、どういう意味での…」




私はその戸惑いを隠せず、言葉に出す。




「そうですね、まぁ、直球に言えば日向さんが好きで誘ってます。考えておいてください。」





そういうと彼は伝票をもってレジへと行ってしまった。





そして私は何があったのか理解できずにいた。




私のことが好きと、心のどこかで思ったことがなかったわけではなかった。




少し、心当たりがあった。




それでも、言葉にして言われると少しビックリする。




「どうしよ」




私は思わずそう呟いた。




せっかく私の引きずってたもやもやが解消されたといいのに二人で行くのはどうかと。



けど彼も真剣そうな眼差しだった。



[断れないよね~。]



そう思いながら私は牛丼を頬張る。




考えながら食べてたらいつの間にか器のなかの牛丼はあっという間になくなる。



明日考えようかなと思いながら私は伝票をもってレジに向かった。
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