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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~




「レイヴィス………レイヴィス………」


うわ言のような聞き取れないほどの声で、小さく俺の名前を呟いている。



「部長、頼むから泣くのだけは、やめて」


………言っても無駄だろうけど。とりあえず、希望。というか、願いを伝えてみる。



「レ、レイヴィス~~~~~~ッ!!!」


途端に、弾かれたように部長の目からは涙がボロボロとこぼれ落ち、ヨロヨロとこちらへと歩いてきた。



ドサッ、バサバサバサ―――ッ。


途中で手に持っていた鞄が落ち、中に入っていた教科書やノートがバラバラと辺りに散らばる。

それらに気を取られていたせいで、回避が一瞬、遅れた。



「ちょっ、部長、待………っ」


グワシッッ、と力強い両腕で抱きつかれてしまった。



「ウワァァァァァァン!!!」


この至近距離で、すごい音量の泣き声。頭の芯まで届く勢いだ。

耳が痛い………。



むりやり引き剥がすわけにもいかず、彼の背をポンポンと叩き、ゆっくりと拘束を解かせる。

身体が離れると、ペタリとその場に座り込んでしまった。そして、そのまま、ワアワアと幼い子どものように泣き続けている。

オケ部のメンバーにとっては、見慣れた光景のようだ。まだ残っていた部員達は、俺達の周りを大きく迂回して帰り支度を手早く済ませている。

関わり合わないようにと、こちらをできるだけ見ないように急いで帰って行くのだ。







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