第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「レイヴィスなら、絶対プロになれるよね。音楽科に編入すればよかったのに。そしたら、お遊びで弾いてる、なんて言われずに済んだのにね」
「残念ながら、レイヴィス様は、プロ志望じゃないよ」
「え、なんで?あんなに上手なのに?」
「ハルナイト家は、代々、シュタインの夜警団を取りまとめてるんだ。いずれはレイヴィス様が、その先頭に立つことになるからね」
「夜警団って何?」
「ここでいう、警察と消防を合わせたみたいなものかな」
「うわ、それ、すごいね」
「しゃべりすぎ」
と、いつのまにか、背後にレイヴィスが立っていた―――。
「「びっくりしたあ」」
ユーリと二人で首をすくめ、顔を見合わせて笑う。