第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「昨日のアイスもこうやって、マイン先生と一緒に食べたかったなあ」
練習の終わりに、皆でアイスって―――それって、仲良く食べたのかな?
「ねえ、昨日、練習を見てて気になったんだけど、オーケストラの皆って仲良くないの?」
「あ~、うん。そうだね。皆個性が強いからね。元々まとまりがある方ではなかったんだ。それに、まあ、こう言ったらなんだけど、レイヴィス様が入ってからギスギスしてるよね」
「え、なんで?」
「この学園には、音楽科があるんだけど、学年やクラスに関係なくレベル順にオケを組んでるんだ。授業の一貫にもなってるから、そこには普通科の生徒は入れない。だから、それとは別に部活として、所属関係なく参加できるようにオケ部は存在してる。そうは言っても、レベルが高すぎて普通の生徒じゃ、ついていけないんだ。実際、レイヴィス様以外は音楽科の生徒ばかりだしね。音楽科の精鋭みたいな面々の中で、普通科の、しかも転入生のレイヴィス様が一番上手いってのは、面白くないだろうね」