第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「ユーリがもらったんだから、ユーリが食べないとダメだよ」
「んー、ホント言って、突き返そうと思ってたんだよね。だから、気にしないで」
「ええっ、突き返す!?ユーリが?」
あまりにもそぐわない言葉に、驚いて声を上げてしまう。
「だって、好きでもない人からなんて迷惑でしかない。あ、でもかわいい女のコからなら喜んで受け取るけど」
「………」
自分の耳を疑いたくなるような言葉に、思わず絶句―――。
なんか………イメージと合ってないんだけど………?
ニッコリ笑顔で、誰からのプレゼントも分け隔てなく受け取るタイプだと思ってた。それに、今の言い方からすると、かわいい女のコからだったら嬉しいってことだよね?それって、裏を返せば、このチョコレートをくれたコは、かわいくなかったってこと!?
―――この無邪気な笑顔の下は、案外、冷酷な一面を持ち合わせているんだね?
見てはいけないものを見てしまった………そんな感覚に陥った。
「どっちにしても、気持ちのこもってる物を私がもらうわけにはいかないよ」
「じゃあ、捨てちゃおかな」
「え!?それは、もったいないよ!」
捨てるって………そこまで邪険にする!?一体、誰からもらったのよ?相当嫌いな相手ってこと?
思いきって聞いてみようか………でも、毒を吐くユーリなんて見たくないとも思ったりする。