第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
~解明~
次の日―――。
清々しい朝の空気をいっぱいに吸い込み、学園へと歩いていく。
IDをかざして正面玄関を抜けると、少し先の廊下で、壁に背を預けて本を読んでいるレイヴィスの姿を見つけた。
まるで、そこだけ時間が止まっているかのような空気感―――。
誰もレイヴィスに話しかけようとしない。というか、話しかけられる雰囲気じゃないもんね。
なんというか、独特のオーラを身にまとっていて、人を寄せつけない感じ。
なんであんなとこで本読んでるんだろう?誰かを待ってるのかな?
と、不意に、レイヴィスが顔を上げて、こちらに向き直った瞬間、目が合った。
「おはよ」
レイヴィスが、ポツリとそう呟いた。
えっと。今のって………私に言ってる?
キョロキョロと周りを見渡す。
そうしているうちに、レイヴィスが歩み寄ってきた。
「お前に言ったんだよ」
………!
やっぱり、私にだったんだ!
先生に向かって『お前』は、ないだろうって言いたかったけど、感情のない冷たい表情をしているのを見て、言葉を呑み込む。