第33章 私立リアリン学園!~アルバート~ 情熱編
「俺は、そんなひと時のあなたに想いを寄せていたんですね」
「そのようだね。私であって私でない。でも、確かに存在してる。リリカは、ここにいるんだよ」
忘れたくない、否定したくない。こうしてメイド服着てブリブリ笑顔しているリリカも、私自身なのだということを―――。
と、急に訪れる沈黙。
アルバートは、無言のままこちらをじっと見ているので、その視線に耐えかねる。
何か言わなきゃと気が急く一方だ。
「お帰りなさいませ、ご主人様♪」
なんて、ニッコリ笑って冗談まじりにポーズをとってみる。
「な………っ」
小首を傾げて覗き込むと、その顔は、みるみる真っ赤になっていった―――。
「あのぉ、そんなに反応されると、逆にこっちが照れるんだけど?」
「お構いなく。つ、続けてください」
「え?続ける、の?」
「ええ。その………せっかくですので、もう少しだけ」
「う~んとね、じゃあ、今日は特別にご奉仕しちゃいまっす。ラブ注入しちゃうよ♪」
ラブラブキュンッと両手の指でハートを作り左右で振って、アルバートの正面に差し出そうとして―――。