第48章 スタートウィズミー
ノートの端に書かれたメッセージについ吹き出してしまいそうになった。
【見すぎ!】
確かに。と頷くと、そのメッセージの下に
【すまねぇ】
と、筆をはしらせる。
今改めて、寧々がヒーロー科に…同じクラスにいる事を噛み締めていた。
こいつからしてみれば、最悪なんだろうが
俺からすれば、ずっと願っていたことのようにも思える。
ーーー寧々の側を離れたくない。
ーーーずっと、こいつを見つめていたい。
この教室の中に、寧々が居たら…そう何度思っただろう。
気がつけばまた、寧々を見つめていて
寧々が諌めるような視線を送ってくる
もうこれは、癖だ。
寧々が側にいたら、どうしても見つめたくなる。
(でも、見たいのに見れねぇってのは…
なかなか辛れぇな…)
自分はこんなにも、不真面目だったろうかと首を捻った。
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全授業とホームルームが終わると、相澤が「あぁそうだ」と再度口を開いた。
「後で、轟と爆豪、職員室に来い。」
「……」
「……」
顔を見合わせる2人、轟の横でどこに視線を向けたらいいか分からず俯く寧々
『あ…でも、私どうしたらいいかな…』
そう轟に問いかけると
「付いてくればいい」
とシンプルな返事が帰ってきた。
だが、どうするもこうするも、実際のところ付いていくしか方法のない寧々は、荷物をまとめて轟と廊下に出た。