第27章 ・・・・・嘘
ハルさんはそう言うと
一度だけぎゅっと抱きしめてくれて
おでこにキスを落とした
思わず私は声を出したw
「うわっw////」
「クス・・・じゃあ今度こそ本当に行ってくるw」
おでこに手を当てた
おでこが・・・・・・熱いよw
だってこんなに大好きだからw
ハルさんのハグとキスの余韻に包まれていた
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陽斗side
起きてから様子がおかしかったるぅが気になり
とりあえず会社に向かおうとしたが自宅に戻った
玄関を入ると彼女はベランダで蹲って泣いていた
思わず後から抱き締めた
「なぁ・・るぅ・・・教えて?いつもよりきつい口調で話してた事・・・こんな風に1人で辛そうに泣いてる理由。」
そう尋ねたら
「・・・遅刻・・・するよ。」
「そんな事はどうでもいい!!今はるぅの事を話しているだろ!?ちゃんと答えなさい!」
どうでもいいことを言われ・・
どうでも良くないことかもしれないが
今の俺はきちんと話さないるぅに苛立った
その態度にビックリしたのかビクッと身体を震わせた
「あぁ、ごめん。ビックリしたか?本当に会社の事は今はいいから。ちゃんと話してくれないか?前にも言っただろ?本人の気持ちは本人にしかわからないって。」
すると彼女が話しだした
「・・・・・だって・・・・ハルさん・・・嘘ついた・・・・。」
「嘘なんかついてないけど?何の事だ?」
「昨日・・・グスン・・・・残業だって言ってたのに・・・・・うぅうぅ・・・ヒック・・・帰ってきたら・・・・タバコと香水の匂いがした・・・。」
「あぁ・・・嘘じゃないよ。社長に頼まれたんだ。」
「おじさまに?」
「そうだ。会社の秘密を漏らしてる悪い奴がいて、そいつを炙り出すために、作戦を実行したんだ。それが飲み会という席で相手を油断させたから、その時に付いてしまったんだろう。」
「ほんと・・・に・・・?グス・・・・」
「信じられない?」
「・・・・・・だって。」
「確かに・・・昨日の件は社内でも極秘に勧められていた案件でもあるから・・・若干?嘘になるかもしれない。だけど
るぅには嘘はつかないよ。合コンも飲み会も好きじゃない。俺はるぅが居れば良いんだ。」
それは俺の本心だった