《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「警部は、にゃーちゃんの家に泊まれて嬉しいですか?」
「そりゃ嬉しいよ! 憧れのアイドルだからね!」
「…………」
「でも、にゃーちゃんを守りたいという気持ちのほうが強いよ」
警部が穏やかに微笑む。
その『守りたい』は警察官として? ファンとして? それとも、男として……?
口まで出かかった疑問を飲み込む。
代わりに私は口を尖らせて、嫌味を言った。
「でも、警部は、部下の家に忍び込んで襲っちゃうような人ですからね」
警部は困ったように眉を下げる。
「そんなこと言わないでよ。あれはゆりくんがベッドの中で一人でしてたから……あんなの見せられたら、さすがに我慢なんてできないよ」
「…………」
「大丈夫だよ、ゆりくん。君以外とはあんなことはしないよ」
「何ですか、それ! 別に付き合っているわけじゃないのに……」
「だって、他の人とすると、ゆりくんが嫌がるから」
警部はまた静かに笑う。
「嫌がってなんか……! 別に他の人としたければどうぞ! あの日のことは忘れる約束ですし」
「でも、そう言う君が全然忘れていないだろう?」
警部が私の頭をポンポンと叩いた。
「忘れました……」
「本当に?」
優しく覗き込まれる。