第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「やばい…!
普通ってどんなんだっけ〜…!」
ヘナヘナしゃがみこみ
頭を抱えてると
「何してんだ?及川」
「え?!岩ちゃん?!
何してるのさ!」
岩ちゃんの家に向かうオレの
後ろから岩ちゃんの声?!
どこに行ってた!岩ちゃん!
ま、まさか!
かの、彼女?!出来たとか!?
「あ?花巻の所に泊まったから
こっちの道なんだよ
花巻も後から来る
背中見えたから走ってきたけど
姫凪休みかよ?
走って損した」
酷いね!岩ちゃん!
「マッキーの所に?
珍しいね…姫凪は…
チョットね…あの…
…念の為休ませるって
母ちゃんが……」
ポカリと空いた左側に
トーンの落ちる声
「凹み過ぎだろ及川
今日も気の抜けたトス出しやがったら
ユニフォームの1の横に
もう一個1付け足すぞ
マジックで」
11番?!及川さんが!?
「嫌!及川さんは1なの!
一番の1が良いんだよ!」
「んじゃ腑抜けた顔してんなクソ川
妹が来ねぇくらいで
ヘナヘナしやがってこのボケ川」
「くらい…じゃないよ…岩ちゃん…」
あ、まただ…
「あ?なんだ?」
「なーんでも!!
だって姫凪の応援可愛いんだもーん!」
戯けた口調で言って
スタスタ前を歩く