第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
北川第一のバレー部が
ほぼ行くとされている
青城には行かない。
きっと影山くんも行くから…
「あっそ。
とりあえず頑張れ」
低温低燃費の国見は
それだけ言って
帰って行った
卒業式にはなんとか出られたけど
結局入院や怪我の治療で
数週間遅れて私は
烏野高校初日を迎えた
そこでまさか
「布施?」
アナタに再開するなんて
思ってもみなかった
新しい顔ぶれに囲まれて
教室を出る私を引き止めたのは
私の初恋の相手
『…影山くん?!
影山くんだよね?!
え、なんで烏野??』
影山飛雄くん。
離れると思ってわざと
烏野受けたのに
会うのは少し微妙だけど
「いや、あの…」
『てっきり青城に行くんだと思ってた…
そっか、烏野なんだ…』
ずっと見てた
アナタの姿がまた目の前にあるのは
やっぱり嬉しい
ただ、どうしても
「…あぁ。
お前こそ、青城じゃねぇのか?
バレーは…」
『…ごめん、ちょっと行くところあるから
またゆっくりね』
微妙が少し勝っちゃうか、な。