第74章 キミのトナリ オレのトナリ（及川徹）

一番理解して欲しいんだよ

「…訂正しとく！
まだ最後までは手も出してないし
軽い気持ちで付き合おうって
言ったわけじゃないから。
俺、真剣だから」

親友にはね。

「は？
んなの当たり前だろ
オマエが姫凪を好きなんか
昔からだし
真剣じゃなきゃなんなんだよ」

ん？

「じゃあなんで
あんな事言ったのさ？」

「んー…嫌がらせ？」

オイ！！

「酷いよ！岩ちゃん！
なんでそんな事！？
及川さんメッチャ焦ったんだからね！
姫凪も怒ってたし
それに、それに…」

初めてだ！
こんなに岩ちゃんに腹が立ったの！
事と次第によっちゃ
ラーメン奢らせるくらいじゃ
済ませないんだからね！

「なんだよ？クソ川
文句あんのか？」

「文句しかないよ！
大体ねぇ…」

自慢の口で
ケチョンケチョンにして
特盛りラーメンを奢らせる
約束まで一気に取り付けてやる！

大きく息を吸い込んで
岩ちゃんの顔を睨み付ける