第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
でも、よく考えたら
そうだよね
濡れててもあんな小さいんだし
イキナリ触るとか
必死過ぎだし自己中過ぎだし
『そんな事言われたら泣くよ!』
そうだよ、泣かせて嫌われるかも…って
そんなの嫌だ!
…あれ?今の発言って…
『…なんで"しない"とか言うの?
痛いの面倒くさいの?
それなら我慢…するから
"もうしない"なんて言わないで』
「痛くてもサレたいの?
それとも痛くサレたいの?」
だよね?
そういう事だよね?
『もう!そんなんじゃないよ!
徹のバカー!』
ええぇ!?違うの?!
「じゃあナニ?
痛いの嫌なら
無理にしないって
言ってんのにさ…」
整理のつかない頭に
『痛いのは怖いけど
徹の事は…嫌じゃないから…
触ってくれないとか
寂しい…な、って…』
甘くトロけそうな声
ホントそういう所だよ
「可愛過ぎかよ
そんな事言われて止まれる程
俺はオトナじゃないからね」
天然で俺のツボを抑えまくってて
止まるなんて選択肢を
ぶっこわしてくる