第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
「姫凪、好きだよ
姫凪の気持ち聞かせて」
目をシッカリ見つめて
声を届けると
『わ、私も…好き…だよ』
小さくだけど
ハッキリと聞こえた【好き】
嬉しいけど
後もう少し大きな声で
俺の心を幸せで満たして?
「ホント?
冗談だったら怒るよ?」
『冗談なわけないじゃん!
冗談で【好き】なんて
言うわけないでしょ!
好きだもん…!
私、徹の事…好き、だもん…!』
「…うん、知ってる
だからこそ
大きな声で聞きたかった
俺ばっかり好き過ぎて不安だったから
姫凪からイッパイ
"好き"って言われたかった
意地悪してゴメン
…俺も好き
姫凪が大好きだよ」
もう一度重ねた唇
今度はさっきより
少しだけ深く
姫凪を煽りながら
キスを繰り返す
『…と、とおる…?』
あぁ、可愛すぎ。
「キスの仕方、知らない?」
この一から仕込んじゃいます!な
ドキドキワクワクが
堪らな…
『…ンな!知らなくない!』
ぃいい!?