第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
『こんな所
お揃いにならなくて良いのに…』
クスリと笑って
頬にキスを落とすと
「悪くないですよ
姫凪さんと一緒なら
トラブルすらも…幸せ、です」
少し照れた様子で頬を染め
軽く唇を奪ってくる京治
なんて言うか…
『か、可愛い事しないでくれる!?
あんなにエッチなくせに!
こ、こ、こんな
子供みたいなキス…!
逆に照れる!』
ドキドキが半端ない!
今更って思う?
私も思う!
でもね!
不意にされる
付き合いたてみたいな
初々しいキスは
何年付き合っても嬉しいし
照れる京治の顔に
ドキドキして好きが溢れちゃうんだもん
しかも
「嫌ですか?
子供みたいなキス…嫌い?」
ほら、その顔!
あざといのに憎めないのを
知り尽くして
『…!!?
わざとでしょ!
私がこういう雰囲気に弱いと知って…ンんっ』
「知りませんよー?
照れ屋で
緩急に弱い事なんか
緩んだ後に激しくされると
…スイッチがスグ入っちゃいそうに
なるなんて…ね?」
私の心を鷲掴みにして来るとか
ハマらない方が
無理じゃんか…。