第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
『…なんか学校サボって
ウロウロしてる時みたいに
居心地良くないね』
「そうですね
周りが真面目な格好で
どこかに向かってるから
余計ですかね…でも…」
「『ちょっと、楽しいかも…』」
揃った声に
その気持ちは増していく
久々に高校時代に戻った様な
そんな感じがして
「じゃあ、徹底的に楽しみましょうか?
ご飯の材料だけじゃなくて
お菓子とかお酒とか
バカみたいに買い込んで」
『ゲームしながら
オールとかしちゃったり?』
「良いですね
ゲームする余裕があればですけど…」
『け、京治のエッチ!
ゲームする体力くらい残してよ!』
「…姫凪さん声…
結構な感じで響き渡…ブッフォッ!」
チョットした事でも
楽しくて仕方ない
自分の声に驚いて振り返った
道行く人の視線に
見る見る顔を赤くして
『…もう、イヤぁ!
恥ずかしい!!』
姫凪さんか走り去って行く
…いや!笑ってる場合か、俺!
置いていかれてるのに!