第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
俺の彼女…なんだよな。
「そうだよ、お前の女じゃん
我慢も遠慮も
オカシイんだよ
気になるなら溜め込まず
聞けば良かったんだ
まぁ、それはアイツも
同じだけどよ」
木兎さんが
俺の髪の毛を乱しながら
「…どこの馬の骨か
分かんねぇ邪魔者に
乗せられて拗らしてんなよ」
呆れた様に言葉を落として来る
それと同時に
「それは…アキラさんの事ですか?」
「おー。
とりあえず…ぶん殴って
スッキリしとくか?」
「へ?」
「そろそろ着くんじゃね?」
想定外過ぎる言葉も。
まさか…アキラさんが
ここに来るのか?
なにしに?
謝罪とかなら別に要りませんが?
それより早く
姫凪さんに…
「…」
「…?」
「あのー…木兎さん?」
「…来ねぇ…ってオチ?」
逢いたいんですけど!?
なんだこの無駄な時間は!!
「帰ります、早く送って下さい」
「いや!待て!
来いって言っといたんだ!
きっとそのうち!」
いや、呑気か!!