第73章 ♑瞳を閉じても②（赤葦京治）完結

身体は反応するけど
心は戸惑ったまま
快楽だけが私を穿いて来る
心まで酔いきれないのに
濡れて受け入れる私のナカに
京治の息は更に荒くなり

「姫凪…っ」

甘い声を落として
京治が達してしまう

自分勝手に出された白濁が
私のナカで溢れて垂れてくる

その感覚が何故か悲しくて
ギュッと噛んだ唇

「姫凪…何で泣いてるんです？
てゆっか、まだ終わらないから
終わって…あげない」

起こされた身体は
四つん這いにされ
垂れ流れる精液を
押し込む様に
京治の肉棒が突き刺さる

イヤ…止めて…

ポタポタとシーツを濡らす涙に

「だから、なんで泣いてるんです？」

京治は低く囁く

なんで？
私も分からない

強引なエッチは
嫌いな方じゃ無かったのに

もっともっと辛かった事だって
今まであったはずなのに

なんでなんだろうね

この涙は塩っ辛くて
痛過ぎる
ただの生暖かい水滴なのに
触れた肌が火傷したみたいに
膿んでグチャグチャになるみたいに
痛いよ…