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夢幻回廊【弐】裏夢専用(ハイキュー・弱虫ペダル)

第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結


大きく深呼吸して
自分の道具を片して
店を出ると

「お疲れ様です、姫凪さん」

私に気付き振り返る京治

『うん、ありがと
帰ろっか?
あ、買い物して帰る?』

「いえ。あんまり
腹減ってないんで
このまま帰りましょう
それにまだ…いえ、何でもないです」

最後を濁して
私に並び

「荷物、持ちますよ」

私の鞄を取り上げ

「…行きましょうか」

そのまま前を歩く

いつもならすかさず繋いで
引かれる手が
お互い空気を切って揺れる

『そう、だね』

繋がないまま
隣に並んで
たまに落ちて来る
京治の言葉に
相槌を打つ

手を繋がず歩くなんて
いつぶりかな…

手…繋ぎたくないのかな?

浮かんだ疑問は
京治に対してだけじゃない
自分自身に対してでもある

すぐ近くで揺れる手に
少し伸ばせば届くのに
私の手は止まったまんま

京治が嫌なんじゃなくて
昨日の夜の光太郎との事が
頭を過ぎって
京治の手を握ってしまうのを
戸惑ってる
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