第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
眠気でも
お風呂で逆上せたからでも
激しいエッチのせいでもない
『…一人になりたい…』
京治の隣に行くのが辛い
勝手な妄想で
酷く責めてしまいそうな
自分が嫌だ
何を言われても
疑ってしまいそうな
荒んだ心が嫌だ
瞳に映る醜い自分を
見てしまうのが
辛くて怖くて
嫌だよ…
濡れる枕
目を瞑っても
受け入れてくれない夢の世界
そのうち
リビングで動いてた京治の気配が消えた
え?帰った??
まさか…ね。
戸惑いながらも
そっと起こす身体
結局ソワソワして起き上がるなら
もっと早く起こしてたらと思うのは
ソファーで眠る京治を見たから
京治の手には携帯が
シッカリ握られてて
あのメモの事が
また頭に浮かぶ
いつものメンバーとなら
私の隣で携帯を弄って
返信も通話もしてたのに
リビングで一人で…とか
相手が違うとしか思えないじゃん。
携帯のチェックは
モラル的にもだけど
怖くて出来ない
起こす事も
隣に眠る事も出来ず
ユックリ後退る身体