第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
『京治…溢れてる……』
「そうですね
俺の精液で姫凪のナカが
ドロドロだ」
溢れる精液に戸惑う姫凪さんのナカで
まだ少し硬さを残した自身を動かし
耳を唇で嬲る
自身を引き抜く
微かな刺激にも
また反応する身体が
汚れる肌を気にもせず
俺にしがみつく細い腕が
愛おしくて堪らない
幸せを感じ合いながら
情事の終わりを噛み締めていると
『…電話?京治の?』
「さぁ?木兎さんかな…
いや、俺じゃないですね
姫凪さんじゃないですか?」
不躾な夜のコールが
二人の身体を離す
『…あ、ホントだ。
マッキー?なんだろ…
チョットだけ良い?
もしかしたら風邪でも引いたのかも』
「…はい、どうぞ」
『嫌々感がエゲツないです』
「後で機嫌直して」
"はいはい"と笑って
鳴り続けるコールを切って
繋げる電話
『もしもし、こんな時間にどうしたの?
…あぁ…分かった…おだいじに』
数分で切れた電話の内容は
予想通り体調を崩して
明日は休むからというものだった