第72章 ♑瞳を閉じても（赤葦京治）

『鏡越しじゃ
こんな事も出来ないから、ね…
お外でもお風呂でも
我慢してたのは京治だけじゃないんだよ
本当はもっともっと触れてたかった
触れられたかった…
ただいま、京治…』

さっきよりも勢いはないのに
数倍濃厚なキスを落として

『抱いて？
デザート…タイムだよ』

俺の服に手を掛ける

「こら…俺だけとか
フェアじゃないですよ
脱がせて良いですか？」

『フフ…まだダァメ
いつも京治から攻めるから
今日は私からなの
大人しくしてて、ね？』

伸ばした手を握り
ベットに押し付け

喉に鎖骨に胸に
ユックリキスを落としては
たまに舌先で肌を嬲って来る

もどかしい
もっと激しく攻めて欲しいけど

「姫凪、さ…ん…」

"もっと舐めて"と強請るのは
恥ずかしくてグッと声を飲み込む

そんな俺を見てイタズラに笑い

『身体の方が正直だね
凄く硬く尖ってる…』

焦らしてた舌先は一変
激しく突起を嬲り
キツく吸い付いて来た