第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「こら、目瞑っとかなアカンやろ?
一応必死で色々堪えてるんやけど…
そんな可愛い顔して
見つめられたら
予定が狂ってまうけどええんか?」
『アカンッ!瞑る!
ゴメンナサイ!』
"ゴメンナサイ"って!!
ホンマなんやねん。
何させても可愛ええな~
ギュッと瞑られた目
震える身体
怖がらせたくはないけど
戸惑わせたい
ドキドキで気が狂うくらい
俺でイッパイにしたくて堪らんわ
「おりこうさん。
ご褒美あげるな?」
ほっぺにオデコに
ユックリ軽いキスを落とし
カチカチの身体を
優しく撫でる
『侑、なに??』
「んー?オレの彼女ですーって
言いたくなるオマジナイや。
姫凪が、ちゃあんと
言えるまで
ユックリユックリの解したるよ
怖ない…好きな女には
甘いって言うたやろ…」
『好きな…』
そや、早くもっと自覚せぇや。