第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「考えてへんわ!
必死で走って来た侑クンを
玄関待機とかオニか!
喉乾いた!腹減った!」
『知らんわ!
パンケーキ食べて来たくせに!
まだ腹減ったとか
知らんっちゅーねん…』
その腹やなくて
別腹の方やねんけど…とか
思いつつ
「ヤキモキ妬いてるん?
可愛ええなぁ…
姫凪のご飯なら
腹いっぱいでも食いたいとかは
思ってくれへんの?」
膨れる頬が可愛くて堪らへん
『…!!
またそんな軽い事…』
照れるとか反則やってば。
「軽ない…姫凪…
部屋行ってええ?
俺が軽くない事ジックリ教えたるよ」
アカンわ。
今日で決めたいしかない。
『教えたる…って!
何するつもり!?』
「何される思ってんねんスケベ
話すだけや。
安心せぇ」