第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
何分くらい
佇んでたやろう
失意の底に沈む俺の耳に
ドアの開く音と
ローファーがアプローチを
弾く音が聞こえた
「サクラ!?」
思わず上げた声に
「侑…くん…
なに…してるん?」
「お前こそ…なんやねん…
その顔…」
涙でグチャグチャの顔が表を上げる
「ひどい言い方。
目にゴミ入ったんかな…
ごめん、行くから…」
弱々しいく目尻を下げて
力なく笑い
ゴジゴシと涙を袖口で一気に片付け
「治くんは責めんといてな?
悪いんは私やから」
背中を向けて
学校とは反対側へ走って行く